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ホームページを作ることになった。今まで何度か作ろうと試みたが途中で挫折した。面白いコンテンツなど思い浮かぶわけ無く、絵の才能も無い。プロフィールなんか乗せて野郎の写真が出てきて、星座が射手座で血液型がB型でなんて書いて有ったって、見ている方はヤな気分になるだろう。取り敢えず表紙だけ作って後は工事中にしておくのも良いが、それなら作らない方がいさぎよい。 とりあえず社内のHPを見渡して比較的完成度の進んでいるページをお手本にして模倣することから始めた。 |
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コンピューター技術者って言うのは、毎日のように文章を書いているのに、面白い文章を書けと言われるとさっぱり書けない。もちろん私もそうだ。 だいたい面白い文章って言うのは、人の感覚に訴える文章なので仕様書の様に誰にでも分かりやすい文章を書くのとは反対方向の作業なのかもしれない。 PGPのキーを作るのに「ランダムな英字キーを10回程度叩いて下さい。」とは書けても、「キーボードを10回ほどガチャガチャやって下さい。」とは書けないのである。要するに普段から面白い文章を書いてはダメな職業なのでなおさらだ。 |
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私には面白い文章は書けない、と考えている人が多い。が実際には誰でも書けるのである。まず自分の面白いと思った文章を見つける。本からでも他人のホームページからでもよい。面白い文章はなかなか見つからないかもしれないが根気良く探す。個人のHPの文章なんてほとんどが駄文だろうが、それは仕方ないことだ。 で、文章に変更を加えてみる。面白い文章が旅行のことについて書いて有るなら、テーマを料理の事について変更すれば良い。最初はあなたの得意なテーマに変更すると良いだろう。単語を変更すれば、それに関連する前後の文章も自然と変わってくる。もともと面白い文章なんだからあなたが変更を加えたぐらいで、面白く無くなる筈はない。 なれてくれば、見本の文章のあらすじをまとめる。短ければ短いほど良い。出来れば「起承転結」を各一行ずつ抜き出せば良いだろう。思い切ってばっさりとストーリーを変えてしまってもよい。 元は挫折した技術者が妻の愛に支えられて立ち直る感動のストーリーが、バブルがはじけた不動産屋がフィリピン人の妻と逃避行するトホホなストーリーに変化したりするから面白い。 この方法で苦労しながら何度か文章を書いてみるとなんとなく自分のスタイルが出来てくる。後は書くテーマの選定を間違わなければあなたも立派な文章家だ。もともと物書きで食おうなんて思ってないだろうから気楽に書けばよい。素人のHPのコンテンツには十分すぎるほどだ。 |
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と、ここまでの文章をO社のY社長に見せたら、「今度は私の文章をパクったのか?」と聞かれる。さすがに勤務している会社の社長のご機嫌を損ねてはまずい。だが解決法は簡単だ。藤本義一の文章教室を手本にしました。と答えればよい。師いわく「良い文章を模倣することは写経と同じである。」そうだから。 ●作品集目次へ |