メールマガジンの利用法
 

 俗に言う「メルマガ」の配信を始めようと考えている。 
以前に「まぐまぐ」を利用して不特定多数の読者を対象にメルマガの 配信を行っていたが、続ける事が義務になり、疲れてやめてしまった。


 不特定多数の相手向けに文章を書く場合は、 しっかり構成を意識しないと「何が言いたい」のか理解出来ない文章に なってしまうし、「この辺はもっと詳しく書かないと理解できないだろう」 と言った事をあれこれ考えているうちに、次の配信日が来てしまう様な 状態だったので挫折して当然だ。 最初から無理がある。
 だが、今回は簡単に挫折しないだろう。
理由は簡単だ。対象となる読者が一人だし、配信は手動で不定期に行う のでシステムも作る必要がない上に締切りもない。内容も、自分が書き たいと思った時に、過去の経験から、気が付けば身についていたこと等を そのまま文章にするだけだから挫折のしようが無い。


 だったら単純なメールとどう違うのか?と思われるかも知れないが、 単純なメールは「お断り」の仕方で人間関係にひびが入ってしまう場合 がある。以前の私は相手に向かって「もうメールはしてこないでくれ」 とはっきり言ってしまう様な性格であった。悲しいことにまだ完全には 矯正されていないかもしれない。言われた方も傷つく上に、言った本人 もかなり苦しんでいた。感傷にひたって後悔しても繰り返しになるだけ だが、今、考えれば上手な断り方はいくらでも有っただろうし、自分が心を 鬼にしてそう言う事をはっきり告げることが全て相手の為になると信じ きっていた確信犯だから付ける薬はない。  まともに書いた本はさっぱり売れないどころか出版すらされない、 ろくでもなしの文筆家とは言え、情けない限りだ。


 幸いにして、傷つけないようにやさしく断る事が出来る性格の相手だった としても、あれこれと余計な事を考えさせてしまう事になる。 メールマガジンにしておけば、配信停止用のアドレスを一つ 用意しておくだけで良い。興味のある回だけ読んだりとか、もう必要が 無くなったらそのアドレスを削除すれば良いので、相手も気楽だろうし、 私も強迫観念にかられて「締切」と言う名の悪魔に追われることもない。  締切があるのは仕事だけでうんざりだ。
 最初から、こうしておけば挫折もしないし、無理をしていない分長く 続くだろう。後で振り返って自分の書いたものを読んでみると、出来の いいものは苦労せずにすらすらと短時間で筆が進んでいた様な気がする。 書きたい時に書きたい事を書くのだから当然なのかも知れないが。


 この方法ならその読者の方も、マガジンの内容に対してのリクエスト が気軽に出せるだろうし、そもそも発行は「不定期」なので、少し ぐらい遅れたからと言って、ピンクに変わる検査薬の結果にドキドキ する事でも無ければ、後ろで鬼のような形相で、私を見つめる担当女史 の存在に怯えながら文章を書く羽目にはならないだろう。

 そのたった一人の大切な読者の方には、この場を借りて
「少し準備をしていますので、待っててください」
 とだけ、書いておく。

 本当はもっと沢山書きたい事が有るのに、残念ながら新幹線で移動中だ。 さっきからマシンが、バッテリーの残量をいつまでも子供扱いする母親の 様に親切に警告を繰り返してくれているし、戻ってからやらないといけない 事を考えて、少し睡眠をとっておく事にする。

 さっきから飲み始めたビールが少し効いてきた。今なら心地よい眠りに つけそうだ。おやすみなさい。

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